西大寺所蔵文書の調査・撮影

一九九五年二月九日より十二日まで奈良市西大寺芝町一丁目一—五、西大寺に出張し、同寺所蔵文書を調査・撮影した。昨年度は第一〇七箱まで撮影したが、本年度は第一〇八箱(多田院文書写)・第一二一箱(集会引付・末寺帳)・第一二二箱(末寺帳)・第一二三箱(集会引付)を撮影した。また第一〇六箱第四号応永二年三月二十日十五所奉加用途到来旧記の紙背を撮影した。第一〇九箱より第一一七箱までは未整理であるので、第一一一箱までの概要を調査するにとどめた。また調査・撮影のために補修を要するもの五三点を借用した。調査にあたっては、西大寺当局の格別のご高配を賜り、特に笹尾正道氏・佐伯俊源氏に大変お世話になった。また、奈良国立文化財研究所の綾村宏氏に、調査のご指導をいただいた。ここに記して厚く感謝申し上げる。
 西大寺における調査に先立ち、奈良国立博物館において、同館に寄託中の西大寺文書のうち以下のものを調査・撮影した。

『東京大学史料編纂所報』第30号